第一条
医療法(昭和二十三年法律第二百五号。以下「法」という。)第五十四条の二第一項に規定する社会医療法人債を発行する社会医療法人(当該社会医療法人債の総額について償還済みであるものを除き、社会医療法人債を発行した医療法人を含む。以下同じ。)が、法第五十一条第一項の規定により作成しなければならない書類のうち、財産目録、貸借対照表、損益計算書、純資産変動計算書、キャッシュ・フロー計算書及び附属明細表(以下「財務諸表」という。)の用語、様式及び作成方法は、この規則の定めによるものとする。
(財務諸表の作成基準及び表示方法)
第二条
社会医療法人債を発行する社会医療法人が、法第五十一条第一項の規定により作成する財務諸表の用語、様式及び作成方法は、次に掲げる基準に適合したものでなければならない。
一 当該社会医療法人の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(現金(当座預金、普通預金その他預金者が一定の期間を経ることなく引き出すことができる預金を含む。以下同じ。)及び現金同等物(容易に換金することが可能であり、かつ、価値の変動のリスクが低い短期的な有価証券等の投資をいう。以下同じ。)の合計額の増加又は減少をいう。)の状況に関する真実な内容を表示すること。
二 当該社会医療法人の利害関係人に対して、その財政、経営及びキャッシュ・フローの状況に関する判断を誤らせないために必要な会計事実を明瞭に表示すること。
三 当該社会医療法人が採用する会計処理の原則及び手続については、正当な理由により変更を行う場合を除き、財務諸表を作成する各時期を通じて継続して適用されていること。
2 財務諸表に記載すべき事項で同一の内容のものについては、正当な理由により変更を行う場合を除き、財務諸表を作成する各時期を通じて、同一の表示方法を採用しなければならない。
(重要な会計方針の記載)
第三条
財務諸表作成のために採用している会計処理の原則及び手続並びに表示方法その他財務諸表作成のための基本となる事項(次条において「会計方針」という。)で次の各号に掲げる事項は、キャッシュ・フロー計算書の次に記載しなければならない。ただし、重要性の乏しいものについては、記載を省略することができる。
一 有価証券の評価基準及び評価方法
二 たな卸資産の評価基準及び評価方法
三 固定資産の減価償却の方法
四 引当金の計上基準
五 収益及び費用の計上基準
六 リース取引の処理方法
七 キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
八 その他財務諸表作成のための基本となる重要な事項
(会計方針の変更に関する記載)
第四条
会計方針を変更した場合には、次の各号に掲げる事項を前条による記載の次に記載しなければならない。
一 会計処理の原則又は手続を変更した場合には、その旨、変更の理由及び当該変更が財務諸表に与えている影響の内容
二 表示方法を変更した場合には、その内容
三 キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲を変更した場合には、その旨、変更の理由及び当該変更がキャッシュ・フロー計算書に与えている影響の内容
(重要な後発事象の注記)
第五条
貸借対照表日後、当該社会医療法人の翌会計年度以降の財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼす事象(以下「重要な後発事象」という。)が発生したときは、当該事象を注記しなければならない。
(追加情報の注記)
第六条
この規則において特に定める注記のほか、利害関係人が社会医療法人の財政及び経営の状況に関する適正な判断を行うために必要と認められる事項があるときは、当該事項を注記しなければならない。
(税効果会計の適用)
第七条
法人税その他利益に関連する金額を課税標準として課される租税(以下「法人税等」という。)については、税効果会計(貸借対照表に計上されている資産及び負債の金額と課税所得の計算の結果算定された資産及び負債の金額との間に差異がある場合において、当該差異に係る法人税等の金額を適切に期間配分することにより、法人税等を控除する前の当期純利益の金額と法人税等の金額を合理的に対応させるための会計処理をいう。以下同じ。)を適用して財務諸表を作成しなければならない。
(注記の方法)
第八条
この規則の規定により記載すべき注記は、脚注(当該注記に係る事項が記載されている財務諸表中の表又は計算書の末尾に記載することをいう。)として記載することが適当であると認められるものを除き、第三条及び第四条の規定による記載の次に記載しなければならない。ただし、第三条の規定により記載した事項と関係がある事項については、これと併せて記載することができる。
(金額の表示の単位)
第九条
財務諸表に掲記される科目その他の事項の金額は、千円単位をもって表示するものとする。
第二章 財産目録
(財産目録の記載方法)
第十条
財産目録の記載方法は、本章の規定の定めるところによる。
2 財産目録は、様式第一号により記載するものとする。
(財産目録の区分表示)
第十一条
前条の財産目録は、次に掲げる部に区分して表示しなければならない。この場合において、第一号に掲げる部は、その内容を示す適当な名称を付した項目に細分することができる。
一 資産
二 負債
三 純資産
第三章 貸借対照表
第一節 総則
(貸借対照表の記載方法)
第十二条
貸借対照表の記載方法は、本章の規定の定めるところによる。
2 貸借対照表は、様式第二号により記載するものとする。
(資産、負債及び純資産の分類)
第十三条
資産、負債及び純資産は、それぞれ資産の部、負債の部及び純資産の部に分類して記載しなければならない。
2 資産及び負債の科目の記載の配列は、流動性配列法によるものとする。
第二節 資産
(資産の分類)
第十四条
資産は、流動資産及び固定資産に分類し、更に、固定資産に属する資産は、有形固定資産、無形固定資産及びその他の資産に分類して記載しなければならない。
(流動資産の範囲)
第十五条
次に掲げる資産は、流動資産に属するものとする。
一 現金及び預金。ただし、一年内に期限の到来しない預金を除く。
二 経常的な活動によって生じた未収金等の債権その他一年以内に回収可能な債券
三 一年内に満期の到来する有価証券
四 医薬品、診療材料、給食材料等のたな卸資産
五 前渡金(諸材料、燃料等の購入のための前渡金をいう。)
六 その他の資産で一年内に現金化できると認められるもの
2 前払費用で一年内に費用となるべきもの及び未収収益は、流動資産に属するものとする。
3 流動資産に属する資産又は流動負債に属する負債に関連する繰延税金資産は、流動資産に属するものとする。特定の資産又は負債に関連しない繰延税金資産で貸借対照表日後一年内に取り崩されると認められるものについても、同様とする。
(流動資産の区分表示)
第十六条
流動資産に属する資産は、次に掲げる項目の区分に従い、当該資産を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
一 現金及び預金
二 事業未収金
三 有価証券
四 たな卸資産
五 前渡金
六 前払費用
七 繰延税金資産
八 その他の流動資産
2 前項の規定は、同項各号の項目に属する資産で、別に表示することが適当であると認められるものについて、当該資産を示す名称を付した科目をもって別に掲記することを妨げない。
3 第一項第八号の資産のうち、未収収益、短期貸付金(金融手形を含む。)、役員、社員、評議員若しくは職員に対する短期債権又はその他の資産で、その金額が資産の総額の百分の一を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
(流動資産に係る引当金の表示)
第十七条
流動資産に属する資産に係る引当金は、当該各資産科目に対する控除科目として、当該各資産科目別に貸倒引当金その他当該引当金の設定目的を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。ただし、次の各号に掲げる方法によることを妨げない。
一 当該引当金を、当該各資産科目に対する控除科目として一括して掲記する方法
二 当該引当金を当該各資産の金額から直接控除し、その控除残高を当該各資産の金額として表示する方法
2 前項第二号の場合において、当該引当金は当該各資産科目別に又は一括して注記しなければならない。
(有形固定資産の範囲)
第十八条
次に掲げる資産は、有形固定資産に属するものとする。
一 建物(暖房、照明、通風等の付属設備を含む。以下同じ。)
二 構築物(貯水池、門、塀、舗装道路、緑化施設その他土地に定着する土木設備又は工作物をいう。)
三 医療用器械備品
四 その他の器械備品
五 車両及び船舶
六 土地
七 建設仮勘定(前各号に掲げる資産で事業の用に供するものを建設した場合における支出及び当該建設の目的のために充当した材料をいう。以下同じ。)
八 その他の有形資産で流動資産に属しないもの
(有形固定資産の区分表示)
第十九条
有形固定資産に属する資産は、次に掲げる項目の区分に従い、当該資産を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
一 建物
二 構築物
三 医療用器械備品
四 その他の器械備品
五 車両及び船舶
六 土地
七 建設仮勘定
八 その他の有形固定資産
2 第十七条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
3 第一項第八号の資産のうち、その金額が資産の総額の百分の一を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
(減価償却累計額の表示)
第二十条
建物、構築物、医療用器械備品、その他の器械備品、車両及び船舶又はその他の有形固定資産に対する減価償却累計額は、次項の規定による場合の外、当該各資産科目に対する控除科目として、減価償却累計額の科目をもって掲記しなければならない。ただし、これらの固定資産に対する控除科目として一括して掲記することを妨げない。
2 建物、構築物、医療用器械備品、その他の器械備品、車両及び船舶又はその他の有形固定資産に対する減価償却累計額は、当該各資産の金額から直接控除し、その控除残高を当該各資産の金額として表示することができる。この場合においては、当該減価償却累計額は、当該各資産の資産科目別に、又は一括して注記しなければならない。
(減損損失累計額の表示)
第二十一条
各有形固定資産に対する減損損失累計額は、次項及び第三項の規定による場合のほか、当該各資産の金額(前条第二項の規定により有形固定資産に対する減価償却累計額を、当該資産の金額から直接控除しているときは、その控除後の金額。)から直接控除し、その控除残高を当該各資産の金額として表示しなければならない。
2 減価償却を行う有形固定資産に対する減損損失累計額は、当該各資産科目に対する控除科目として、減損損失累計額の科目をもって掲記することができる。ただし、これらの固定資産に対する控除科目として一括して掲記することを妨げない。
3 前条第一項及び前項の規定により減価償却累計額及び減損損失累計額を控除科目として掲記する場合には、減損損失累計額を減価償却累計額に合算して、減価償却累計額の科目をもって掲記することができる。
4 前項の場合には、減価償却累計額に減損損失累計額が含まれている旨を注記しなければならない。
(無形固定資産の範囲)
第二十二条
借地権、ソフトウエアその他これらに準ずる資産は、無形固定資産に属するものとする。
(無形固定資産の区分表示)
第二十三条
無形固定資産に属する資産は、次に掲げる項目の区分に従い、当該資産を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
一 借地権(地上権を含む。)
二 ソフトウエア
三 その他の無形固定資産
2 第十六条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
3 第一項第三号の資産のうち、その金額が資産の総額の百分の一を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
4 各無形固定資産に対する減価償却累計額及び減損損失累計額は、当該無形固定資産の金額から直接控除し、その控除残高を各無形固定資産の金額として表示しなければならない。
(その他の資産の範囲)
第二十四条
次に掲げる資産は、その他の資産に属するものとする。
一 流動資産に属しない有価証券
二 長期貸付金
三 前二号に掲げるものの外、流動資産、有形固定資産又は無形固定資産に属するもの以外の長期資産
2 前払費用で、第十五条第二項に規定するもの以外のものは、その他の資産に属するものとする。
3 繰延税金資産で、第十五条第三項に規定するもの以外のものは、その他の資産に属するものとする。
(その他の資産の区分表示)
第二十五条
その他の資産に属する資産は、次に掲げる項目の区分に従い、当該資産を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
一 有価証券
二 長期貸付金。ただし、次号に規定するものを除く。
三 役員、社員、評議員又は職員に対する長期貸付金
四 長期前払費用
五 繰延税金資産
六 その他の固定資産
2 第十六条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
3 第一項第六号の資産のうち、一年内に期限の到来しない預金又はその他の資産で、その金額が資産の総額の百分の一を超えるものについては、当該資産を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
(その他の資産に係る引当金の表示)
第二十六条
第十七条の規定は、その他の資産に属する資産に係る引当金について準用する。
(担保資産の注記)
第二十七条
資産が担保に供されているときは、その旨を注記しなければならない。
第三節 負債
(負債の分類)
第二十八条
負債は、流動負債及び固定負債に分類して記載しなければならない。
(流動負債の範囲)
第二十九条
次に掲げる負債は、流動負債に属するものとする。
一 支払手形(経常的な活動によって発生した手形債務をいう。以下同じ。)
二 買掛金(経常的な活動によって発生した業務上の未払金をいう。以下同じ。)
三 前受金(事業収益の前受金その他これに類する前受金をいう。以下同じ。)
四 引当金(資産に係る引当金を除く。以下第三十二条までにおいて同じ。)。ただし、一年内に使用されないと認められるものを除く。
五 経常的な活動に関連して発生する未払金又は預り金で一般の取引慣行として発生後短期間に支払われるもの
六 その他の負債で一年内に支払又は返済されると認められるもの
2 未払費用及び前受収益は、流動負債に属するものとする。
3 流動資産に属する資産又は流動負債に属する負債に関連する繰延税金負債は、流動負債に属するものとする。特定の資産又は負債に関連しない繰延税金負債で貸借対照表日後一年内に取り崩されると認められるものについても、同様とする。
(流動負債の区分表示)
第三十条
流動負債に属する負債は、次に掲げる項目の区分に従い、当該負債を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。ただし、期限経過の未償還社会医療法人債で、その金額が負債及び純資産の合計額の百分の一を超えるものについては、当該負債を示す名称を付した科目をもって別に掲記しなければならない。
一 支払手形
二 買掛金
三 短期借入金(金融手形及び当座借越を含む。以下同じ。)。ただし、役員、社員、評議員又は職員からの短期借入金を除く。
四 未払金
五 未払費用
六 未払法人税等
七 未払消費税等
八 繰延税金負債
九 前受金
十 預り金。ただし、役員、社員、評議員又は職員からの預り金を除く。
十一 前受収益
十二 引当金
十三 その他の流動負債
2 前項の規定は、同項各号の項目に属する負債で別に表示することが適当であると認められるものについて、当該負債を示す名称を付した科目をもって別に掲記することを妨げない。
3 第一項第十二号の引当金は、賞与引当金その他当該引当金の設定目的を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
4 第一項第十三号の負債のうち、役員、社員、評議員若しくは職員からの短期借入金等の短期債務又はその他の負債で、その金額が負債及び純資産の合計額の百分の一を超えるものについては、当該負債を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
(固定負債の範囲)
第三十一条
社会医療法人債、長期借入金、引当金(第二十九条第一項第四号に掲げる引当金を除く。)及びその他の負債で流動負債に属しないものは、固定負債に属するものとする。
2 繰延税金負債のうち第二十九条第三項に規定するもの以外のものは、固定負債に属するものとする。
(固定負債の区分表示)
第三十二条
固定負債に属する負債は、次に掲げる項目の区分に従い、当該負債を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
一 社会医療法人債
二 長期借入金(金融手形を含む。以下同じ。)。ただし、役員、社員、評議員又は職員からの長期借入金を除く。
三 繰延税金負債
四 引当金
五 その他の固定負債
2 第三十条第二項の規定は、前項の場合に準用する。
3 第一項第四号の引当金は、退職給付引当金その他当該引当金の設定目的を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
4 第一項第五号の負債のうち、役員、社員、評議員若しくは職員からの長期借入金又はその他の負債で、その金額が負債及び純資産の合計額の百分の一を超えるものについては、当該負債を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
(繰延税金資産及び繰延税金負債の表示)
第三十三条
第十六条第一項第七号に掲げる繰延税金資産と第三十条第一項第八号に掲げる繰延税金負債とがある場合には、その差額を繰延税金資産又は繰延税金負債として流動資産又は流動負債に表示しなければならない。
2 第二十五条第一項第五号に掲げる繰延税金資産と第三十二条第一項第三号に掲げる繰延税金負債とがある場合には、その差額を繰延税金資産又は繰延税金負債として投資その他の資産又は固定負債に表示しなければならない。
(偶発債務の注記)
第三十四条
偶発債務(債務の保証(債務の保証と同様の効果を有するものを含む。)、係争事件に係る賠償義務その他現実に発生していない債務で、将来において事業の負担となる可能性のあるものをいう。)がある場合には、その内容及び金額を注記しなければならない。ただし、重要性の乏しいものについては、注記を省略することができる。
第四節 純資産
(純資産の分類)
第三十五条
純資産は、資本剰余金、利益剰余金及び評価・換算差額等に分類して記載しなければならない。
(資本剰余金の表示)
第三十六条
次に掲げる剰余金は、資本剰余金の科目をもって掲記しなければならない。
一 法人税法施行令(昭和四十年政令第九十七号)第八条第一項第十四号の規定により、財団である医療法人又は社団である医療法人で持分の定めがないものがその設立について贈与又は遺贈を受けた金銭の額又は金銭以外の資産の価額
二 医療法施行規則(昭和二十三年厚生省令第五十号)第三十条の三十九第二項の規定により、社団である医療法人で持分の定めのあるものが社団である医療法人で持分の定めのないものへ移行した場合に、資本剰余金として経理された資本の価額
三 前二号に掲げるもののほか、資本剰余金に属するもの
(利益剰余金の区分表示)
第三十七条
利益剰余金に属する剰余金は、次に掲げる項目の区分に従い、当該剰余金を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
一 代替基金(基金(医療法施行規則第三十条の三十七に規定する基金をいう。)の返還に伴い、代替基金として計上された基金に相当する額をいう。)
二 その他利益剰余金
2 その他利益剰余金は、理事会又は社員総会の決議に基づく設定目的を示す科目又は繰越利益剰余金の科目をもって掲記しなければならない。
(評価・換算差額等の分類及び区分表示)
第三十八条
評価・換算差額等は、次に掲げる項目の区分に従い、当該項目を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
一 その他有価証券評価差額金(純資産の部に計上されるその他有価証券の評価差額をいう。)
二 繰延ヘッジ損益(ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで繰り延べられるヘッジ手段に係る損益又は時価評価差額をいう。)
第五節 雑則
(貸借対照表の区分表示)
第三十九条
資産、負債及び純資産は、本章に定めるもののほか別表に掲げる項目の区分に従い、当該資産、負債及び純資産を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
(収益業務の注記)
第四十条
収益業務に係る固有の資産、負債及び純資産は、貸借対照表の科目別に注記しなければならない。
第四章 損益計算書
(損益計算書の記載方法)
第四十一条
損益計算書の記載方法は、本章の規定の定めるところによる。
2 損益計算書は、様式第三号により記載するものとする。
(収益及び費用の分類)
第四十二条
収益又は費用は、次に掲げる項目を示す名称を付した科目に分類して記載しなければならない。
一 事業損益
二 事業外収益
三 事業外費用
四 特別利益
五 特別損失
2 前項第一号に掲げる科目は、本来業務事業損益、附帯業務事業損益及び収益業務事業損益に分類し、更に、それぞれ事業収益及び事業費用に分類して記載しなければならない。
(事業損益の範囲)
第四十三条
事業損益は、本来業務(医療法人が開設する病院、医師若しくは歯科医師が常時勤務する診療所又は介護老人保健施設の業務をいう。以下同じ。)、附帯業務(医療法人が行う法第四十二条各号に掲げる業務をいう。以下同じ。)及び収益業務(法第四十二条の二第一項に規定する収益業務をいう。以下同じ。)の事業活動から生ずる収益又は費用とする。
(事業費用の表示方法)
第四十四条
事業費用は、本来業務、附帯業務及び収益業務に区分して掲記し、その主要な費目及びその金額を注記しなければならない。
2 前項に規定する主要な費目とは、減価償却費及び引当金繰入額(これらの費目のうちその金額が少額であるものを除く。)並びにこれら以外の費目でその金額が事業費用の合計額の百分の五を超える費目をいう。
(事業外収益又は事業外費用の範囲)
第四十五条
事業外収益又は事業外費用は、本来業務、附帯業務及び収益業務の事業活動以外の原因から生ずる収益又は費用であって経常的に発生するものとする。
(特別損失の表示方法)
第四十六条
特別損失に属する損失は、前期損益修正損、固定資産売却損、減損損失、災害による損失その他の項目の区分に従い、当該損失を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。ただし、各損失のうち、その金額が特別損失の総額の百分の十以下のもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、当該損失を一括して示す名称を付した科目をもって掲記することができる。
(減損損失に関する注記)
第四十七条
減損損失を認識した資産又は資産グループ(複数の資産が一体となってキャッシュ・フローを生み出す場合における当該資産の集まりをいう。以下同じ。)がある場合には、当該資産又は資産グループごとに、次の各号に掲げる事項を注記しなければならない。ただし、重要性が乏しい場合には、注記を省略することができる。
一 当該資産又は資産グループについて、次に掲げる事項の概要
イ 用途
ロ 種類
ハ 場所
ニ その他当該資産又は資産グループの内容を理解するために必要と認められる事項がある場合には、その内容
二 減損損失を認識するに至った経緯
三 減損損失の金額及び主な固定資産の種類ごとの当該金額の内訳
四 資産グループがある場合には、当該資産グループに係る資産をグループ化した方法
五 回収可能価額が正味売却価額の場合にはその旨及び時価の算定方法、回収可能価額が使用価値の場合にはその旨及び割引率
(損益計算書の区分表示)
第四十八条
事業損益、事業外収益、事業外費用、特別利益及び特別損失は、本章に定めるもののほか別表に掲げる項目の区分に従い、当該事業損益、事業外収益、事業外費用、特別利益及び特別損失を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。
(事業損益金額の表示)
第四十九条
事業収益の金額から事業費用の金額を控除した額(事業費用の金額が事業収益の金額をこえる場合は、事業費用の金額から事業収益の金額を控除した額)を事業利益又は事業損失として表示しなければならない。
(経常損益金額の表示)
第五十条
事業利益の金額又は事業損失の金額に、事業外収益の金額を加減し、次に事業外費用の金額を加減した額を、経常利益又は経常損失として表示しなければならない。
(当期純損益金額の表示)
第五十一条
経常利益の金額又は経常損失の金額に特別利益の金額を加減し、次に特別損失の金額を加減した額を、税引前当期純利益又は税引前当期純損失として表示しなければならない。
2 次の各号に掲げる項目の金額は、その内容を示す名称を付した科目をもって、税引前当期純利益又は税引前当期純損失の次に記載しなければならない。
一 当該会計年度に係る法人税、住民税及び事業税(利益に関連する金額を課税標準として課される事業税をいう。次号において同じ。)
二 法人税等調整額(税効果会計の適用により計上される前号に掲げる法人税、住民税及び事業税の調整額をいう。)
3 税引前当期純利益の金額又は税引前当期純損失の金額に前項各号に掲げる項目の金額を加減した金額は、当期純利益又は当期純損失として記載しなければならない。
4 法人税等の更正、決定等による納付税額又は還付税額がある場合には、第二項第一号に掲げる項目の次に、その内容を示す名称を付した科目をもって記載するものとする。ただし、これらの金額の重要性が乏しい場合は、第二項第一号に掲げる項目の金額に含めて表示することができる。
第五章 純資産変動計算書
(純資産変動計算書の記載方法)
第五十二条
純資産変動計算書の記載方法は、本章の規定の定めるところによる。
2 純資産変動計算書は、様式第四号により記載するものとする。
(純資産変動計算書の区分表示)
第五十三条
純資産変動計算書は、資本剰余金、利益剰余金及び評価・換算差額等に分類して記載しなければならない。
2 純資産変動計算書は、適切な項目に区分し、当該項目を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。当該区分及び科目は、貸借対照表における純資産の部の区分及び科目と整合していなければならない。
(資本剰余金及び利益剰余金)
第五十四条
資本剰余金及び利益剰余金は、前会計年度末残高、当会計年度変動額及び当会計年度末残高に区分して記載しなければならない。
2 資本剰余金及び利益剰余金に記載される科目の当会計年度変動額は、変動事由ごとに記載しなければならない。
3 当期純利益金額又は当期純損失金額は、その他利益剰余金の変動事由として表示しなければならない。
4 その他利益剰余金は、前条第二項の規定にかかわらず、科目ごとの記載に代えて、その他利益剰余金の合計額を前会計年度末残高、当会計年度変動額及び当会計年度末残高に区分して記載することができる。この場合には、科目ごとのそれぞれの金額を注記するものとする。
(評価・換算差額等)
第五十五条
評価・換算差額等は、前会計年度末残高、当会計年度変動額及び当会計年度末残高に区分して記載しなければならない。
2 評価・換算差額等に記載される科目は、当会計年度変動額を一括して記載するものとする。ただし、主な変動事由ごとに記載又は注記することを妨げない。
3 評価・換算差額等は、第五十三条第二項の規定にかかわらず、科目ごとの記載に代えて、評価・換算差額等の合計額を前会計年度末残高、当会計年度変動額及び当会計年度末残高に区分して記載することができる。この場合には、科目ごとのそれぞれの金額を注記するものとする。
第六章 キャッシュ・フロー計算書
(キャッシュ・フロー計算書の記載方法)
第五十六条
キャッシュ・フロー計算書の記載方法は、本章の規定の定めるところによる。
2 キャッシュ・フロー計算書は、様式第五号又は第六号により記載するものとする。
(キャッシュ・フロー計算書の表示区分)
第五十七条
キャッシュ・フロー計算書には、次の各号に掲げる区分を設けてキャッシュ・フローの状況を記載しなければならない。
一 事業活動によるキャッシュ・フロー
二 投資活動によるキャッシュ・フロー
三 財務活動によるキャッシュ・フロー
四 現金及び現金同等物の増加額又は減少額
五 現金及び現金同等物の期首残高
六 現金及び現金同等物の期末残高
(事業活動によるキャッシュ・フローの表示方法)
第五十八条
前条第一号に掲げる事業活動によるキャッシュ・フローの区分には、次の各号に掲げるいずれかの方法により、事業損益の計算の対象となった取引に係るキャッシュ・フロー並びに投資活動及び財務活動以外の取引に係るキャッシュ・フローを、その内容を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。ただし、その金額が少額なもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、適当な名称を付した科目をもって一括して掲記することができる。
一 主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額により表示する方法(以下「直接法」という。)
二 税引前当期純利益又は税引前当期純損失に、次に掲げる項目を加算又は減算して表示する方法(以下「間接法」という。)
イ 損益計算書に収益又は費用として計上されている項目のうち資金の増加又は減少を伴わない項目
ロ 事業活動により生じた資産及び負債の増加額又は減少額
ハ 損益計算書に収益又は費用として計上されている項目のうち投資活動によるキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フローの区分に含まれる項目
(投資活動によるキャッシュ・フローの表示方法)
第五十九条
第五十七条第二号に掲げる投資活動によるキャッシュ・フローの区分には、主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額により表示する方法により、有価証券(現金同等物を除く。以下この条において同じ。)の取得による支出、有価証券の売却による収入、有形固定資産の取得による支出、有形固定資産の売却による収入、貸付けによる支出、貸付金の回収による収入その他投資活動に係るキャッシュ・フローを、その内容を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。ただし、その金額が少額なもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、適当な名称を付した科目をもって一括して掲記することができる。
(財務活動によるキャッシュ・フローの表示方法)
第六十条
第五十七条第三号に掲げる財務活動によるキャッシュ・フローの区分には、主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額により表示する方法により、短期借入れによる収入、短期借入金の返済による支出、長期借入れによる収入、長期借入金の返済による支出、社会医療法人債の発行による収入、社会医療法人債の償還による支出その他財務活動に係るキャッシュ・フローを、その内容を示す名称を付した科目をもって掲記しなければならない。ただし、その金額が少額なもので一括して表示することが適当であると認められるものについては、適当な名称を付した科目をもって一括して掲記することができる。
(現金及び現金同等物に係る換算差額等の記載)
第六十一条
現金及び現金同等物に係る換算差額が発生した場合は、第五十七条各号に掲げる区分とは別に、表示するものとする。
第七章 附属明細表
(附属明細表の記載方法)
第六十二条
附属明細表の記載方法は、本章の規定の定めるところによる。
(附属明細表の種類)
第六十三条
附属明細表の種類は、次に掲げるものとする。
一 有価証券明細表
二 有形固定資産等明細表
三 社会医療法人債明細表
四 借入金等明細表
五 引当金明細表
六 事業費用明細表
2 前項各号の附属明細表の様式は、様式第七号から第十二号までに定めるところによる。
別表
1.貸借対照表に係る科目(第三十九条関係)
(資産の部)